国立(くにたち)が好きだ。

 誰にでも居心地の良い街や場所があると思う。  僕にとってこの街がそれだ。


 国立駅の駅直結の商業施設に「スターバックスコーヒーnonowa国立店」があって、この文章をそこで書いている。  この店舗は世界で5番目、日本で初めての、「聴覚に障害のある従業員」を中心とした店舗だ。  ラナンキュラスで掲げた「ソーシャルデザイン」にぼんやりと思いを馳せた。

   このお店には何回か来ているけれど、その度、いつも楽しい(嬉しい?)。  例えるなら、母国語を別にする人と意思が通じたような感覚というか。  同時にそれが、いろんな意味でボーダーが存在していることの証ではある。多分この環境が特別だからだ。なにせ日本で最初だからね。いつかはこのちょっと特別な感情を持たないくらい、ボーダーが溶けてなくなり普通になることがいい社会なんだと思う。  でも今は素直にとてもこのお店にいて気持ちがいい。

 ボーダーを超える喜びを提供すること。ボーダーを取り払っていくこと。  それが「ソーシャルデザイン」の解の一つなんだと、好きな街で気がついた。

 これが普通として育ったこの町の子供たちが、これからどんな社会を作っていくのか考えるとワクワクする。

 初めて英語で会話をした時を思い出して、なんか恥ずかしいけど、今度は手話でありがとうと伝えてみよう。  

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